公正証書にした養育費・婚姻費用を支払ってもらえない場合の対処方法について

離婚するときに養育費や慰謝料の支払いの取り決めをしても、その後相手が支払わなくなってしまうことがあります。婚姻費用についても同様です。

不払いを予防するためには公正証書を作成しておくことが有効ですが、それでも相手が支払いをしなくなってしまったとき、どのようにして回収すれば良いのでしょうか?

今回は、公正証書で約束をした養育費や婚姻費用を支払ってもらえないときの対処方法について、虎ノ門法律経済事務所の弁護士が解説します。

 

1.差押えの対象を決定する

公正証書がある場合、相手に対して養育費の調停や婚姻費用の調停を起こさなくても、直接相手の財産や給料を差し押さえることができます。

ただ、そのためには、差押えの対象資産を債権者が特定しなければなりません。そこで、不払いが発生したら、まずは相手の資産や勤務先を調査することから開始します。

たとえば預貯金や生命保険などは有力な差押え対象ですし、相手がサラリーマンや公務員なら給料を差し押さえることも可能です。

 

2.送達証明書、執行文を入手する

公正証書を使って差押えをするときには、「送達証明書」と「執行文」という2種類の書類が必要です。それと「公正証書の正本」の3つの書類を添付することにより、差押えの申立をすることができるのです。

送達証明書を発行するためには、公正証書が相手に送達されていることが必要です。送達がまだの場合には、まずは送達申請をして相手に公正証書を送達しなければなりません。

送達が済んだら公証役場に申請をして、送達証明書を発行してもらうことができます。執行文も、公証役場に申請をすることにより、入手可能です。

送達や送達証明の発行、執行文の付与にはそれぞれ費用がかかります。

  • 公正証書謄本等の送達  1,400円
  • 送達証明   250円
  • 執行文の付与 1,700円(承継執行文の場合はさらに 1,700円加算)
  • 郵便料金   実費(1,110円~1,130円程度)

正確には、離婚公正証書を作成した公証役場に確認しましょう。

 

3.強制執行の申立を行う

公正証書の正本と送達証明書の3点が揃ったら、預貯金や生命保険、給料などの差押えの申立てを行います。申請先は、相手の住所地を管轄する地方裁判所です。

裁判所で差押えの決定があれば、預貯金や生命保険を解約させて取り立てをしたり、給料の一部を直接支払わせたりして、債権回収を行うことができます。

公正証書が手元にあっても、差押えの準備と申立などの回収手続きを進めるには専門的な対応が必要です。ご自身で対応されるとスムーズに進まないことが多く、もたついているうちに相手に財産隠しをされてしまうおそれが高まります。

養育費や婚姻費用の不払いが発生したら、お早めに弁護士までご相談下さい。

 

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