どうすれば、子どもの連れ去り(子連れ別居)から子どもを取り戻せるのか?

離婚で揉めるポイントの一つに、無断で子どもを連れて別居する、
面会交流後に子どもを連れて帰るなどの、子どもの奪い合い(親権・監護権問題)があります。

では、子どもを連れ去られたときは、どうやって子どもを取り戻せるのでしょうか。
ここでは、不適法な方法で連れ去られた子どもを取り戻す方法(法的手段)をご紹介します。

子どもが連れ去られた時の注意点

①(場合によっては)連れ戻すことが難しい

例えば、同居時に主に子供の面倒を見ていた方(主たる監護者)が子どもを連れ出して
別居を開始した場合などでは、子どもを取り戻すことは非常に難しくなります。

それは、子どもを請求者に引き渡す(どちらを監護者とする)かの
判断基準に「これまでの養育実績」が含まれているからです。

その他の判断基準については【親権・監護権について】のページをご覧ください。

②速やかな対応が必要

①と同様で、監護者の判断基準に「現在の子どもとの関わり」があることと、
違法な手段による監護である場合を除いて、監護親の下で子どもが安定していれば
その現状を尊重すべき(継続性の原則)とされているので、対応が遅くなればなるほど
監護親の下での生活が長くなり、子どもを取り戻すことが難しくなります。

③実力行使をしてはいけない

共同親権者であっても、他方親権者の監護養育下にある子どもを強引な方法で連れ去った場合、
未成年者略取罪などに問われることがある(判例:最高裁判所 平成17年12月6日)ため、
実力行使で子どもを取り戻すことはしてはいけません。

子どもを取り戻す法的手段

子どもを取り戻す方法は次の5つです。

  • 家事事件手続
  • 人身保護請求
  • 離婚訴訟の附帯処分
  • 親権あるいは監護権に基づく妨害排除請求
  • 刑事告訴

家事事件手続

『子の引渡しの審判』を申し立てる方法です。調停を申し立てることも可能ですが、
子どもの連れ去りという問題を話し合いで解決することは、ほぼ不可能です。
合わせて『子の監護者の指定の調停・審判』『審判前の保全処分』を申し立てることが通常です。
詳しくは、2月掲載予定のコラムで解説します。

人身保護請求

人身保護法に基づいて、不当な人身の拘束から
非拘束者(本件では子ども)の開放を求める方法です。

ただし、人身保護請求が認められるには、拘束に『顕著な違法性』が必要になります。
また、先に家庭裁判所の審判を得ておかなければならない場合があります。
こちらについても詳しくは、2月掲載予定のコラムで解説します。

離婚訴訟の附帯処分

離婚訴訟において、裁判所に離婚の審理と合わせて
離婚を認める場合に子の監護、財産分与や年金分割などについても
審理を行うように申し立てることができます。これを附帯処分と言います。

離婚訴訟の附帯処分として、子の引渡しを請求することができますが、
離婚訴訟は判決までに時間を要することもあり、あまり利用されていません。

親権あるいは監護権に基づく妨害排除請求

親権あるいは監護権を有する者が、妨害排除請求として
一般の民事訴訟による子の引渡しを請求する方法です。

子どもを連れ去られた方の親が親権者あるいは監護者であること、
家事事件手続の家庭裁判所調査官や、人身保護請求の子どもの国選代理人がおらず、
子どもの意見や子どもの福祉などの観点を十分に盛り込んだ審理ができないことなどから
こちらもあまり利用されていません。

刑事告訴

『子どもが連れ去られた注意点』でも述べましたが、強引な方法で子どもを連れ去った場合
未成年者略取罪などで相手を刑事告訴することができます。

子どもの親に前科をつけたくないなどの理由や、犯罪の成立のいかんに関わらず、
子の監護の問題は家庭裁判所による解決を目指すべきという考えもあり、
利用されることはほとんどありません。

ハーグ条約について

正式名称を『国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約』といい、
不法に他国に連れ去られた16歳未満の子どもを、連れ去られる前の
常居所地に迅速に返還することを目的とした条約です。

国際結婚をしていなければ、あまり関心を持つことが無いかもしれませんが、
ハーグ条約は1980年に採択され、日本が締結・発効したのは2014年と
条約の採択から30年以上もかかっています。

条約の締結にこれほどの年月がかかったのは、
日本の子どもの連れ去り(子連れ別居)や面会交流の考え方が
諸外国と違っていたことが一因として考えられています。

つまり、日本もハーグ条約を締結したことにより
これまでより、国際的な考え方も含めた子どもの連れ去りへの対処、
面会交流へと変化していくのではないでしょうか。

まとめ

子どもが不適法な方法で連れ去られた場合、迅速な対応が必要です。
当事務所では初回相談料を無料とさせていただいていますので、
お気軽にご相談ください。

最後に、子どもの引渡しを請求する手続きの流れを
図にまとめましたのでご活用ください。

子どもの引渡しを請求する手続

 

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