「不貞行為への慰謝料請求」の落とし穴【離婚に伴う慰謝料請求】

不倫相手への離婚に伴う慰謝料請求】は
特段の事情が無い限り、請求することはできないと
平成31年2月19日に最高裁判所が判決を下しました。

この最高裁の判決が出るまでは、
不倫相手への離婚に伴う慰謝料請求が認められた判例がありますが、
今後は、不倫相手への離婚に伴う慰謝料請求は【特段の事情】の有無が争点になります。

今回は、この最高裁の判決以前の、不倫相手への離婚に伴う慰謝料請求が認められた判例から
特段の事情】について考えていきましょう。

判例【平成10年12月21日 東京高等裁判所】

【概要・時系列】

【判決文】(一部抜粋)

本件慰謝料請求は、単にYと元夫との肉体関係ないし同棲の違法を理由とするものではなく、
Yと元夫との肉体関係ないし同棲の継続によって、最終的に元夫との離婚を
やむなくされるに至ったことにより被った慰謝料の支払をも求めるものであるところ、
事実関係によれば、Yと元夫との肉体関係ないし同棲の継続により離婚をやむなくされ
最終的に離婚判決が確定したのであるから、離婚に至らしめたYの行為が
元妻に対する不法行為となるものと解すべきである。

最高裁判所 平成31年2月19日との相違点

【婚姻関係の解消】

平成31年2月19日の最高裁判所の判決文には、
「離婚による婚姻解消は、本来、夫婦の間で決められるべき事柄である。」とあるように、
この事例では、夫婦関係の破綻の原因はともかくとして、夫婦間で離婚をすることを決めています

平成10年12月21日の東京高等裁判所の事例では、
夫婦間ではなく、裁判によって離婚が決定しています。
妻は上告をするなど、最後まで離婚を望んでいませんでした。)

【同棲の継続】

平成31年2月19日の最高裁判所の事例では、
夫が、不貞行為の事実を知った時には、妻と不倫相手は不貞行為を解消していました。

平成10年12月21日の東京高等裁判所の事例では、
妻が、不貞行為の事実を知った後も、同棲行為を継続しています。

また、不倫相手の、同棲行為の継続と【妻がいることを熟知しながら、近隣、夫の親戚及び
寺の関係者に対して、夫の再婚した妻として振る舞っていた】という事実は

平成31年2月19日の最高裁判所の判決文にある
第三者が不法行為責任を負うのは、当該夫婦を離婚させることを意図して
その婚姻関係に対する不当な干渉をするなどして当該夫婦を離婚のやむなきに
至らしめたと評価するべき特段の事情があるときに限られるというべきである。」
という【特段の事情】に該当する可能性があります。

まとめ

平成31年2月19日の最高裁の判決によって、【特段の事情】が無い限り、
不倫相手へ離婚に伴う慰謝料の請求は認められなくなりました。

だからといって、不倫相手へ離婚に伴う慰謝料の請求を、最初からあきらめることはありません。
平成10年12月21日の東京高等裁判所の事例のような場合は、
平成31年2月19日の最高裁の判決とは違った結果になる可能性が十分にあります。

不貞行為に気付いた時には早めに弁護士にご相談ください。
当事務所では初回相談料を無料とさせていただいていますので、お気軽にご相談ください。

 

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